また、Ⅰ型インターフェロン受容体に対する中和抗体をモデルマウスに経鼻投与すると、ミクログリアの活性化が抑えられるとともに、うつ・不安様行動が改善することを見し出した。
この結果、ミトコンドリア障害により炎症性物質であるインターフェロンが増加し、この反応がうつ病や不安障害の発症に重要であることを証明した。
研究グループでは、「ミトコンドリアやⅠ型インターフェロンをターゲットにした薬剤は、うつ病や不安障害に苦しむ多くの患者を救う新たな治療薬となることが期待できる」とし、「今後は、ストレスがミトコンドリア障害を引き起こすメカニズムやⅠ型インターフェロンによるうつ・不安障害の発症メカニズムについても研究を進めていく予定」としている。
研究成果は6月14日、米国科学誌「ExperimentalNeurology」(オンライン版)に公開された。