うつ病に悩む人は多い。厚労省の20年度「患者調査」によると、うつ病や統合失調症など精神疾患を患う人は約615万人にも上る。広島大学の延久グループは6月28日、ミトコントリアの異常がうつ・不安をもたらすことを発見、この現象を防ぐことによりうつ・不安様行動が改善されることを証明した。

 発表文によると、さまざまなストレスはうつ病や不安障害の発症原因となる。現在、うつ病や不安障害などの気分障害と総称されるこころの病気は、新型コロナ禍に伴うストレスの多い日常生活により患者数が増加している。また、長期に渡って続く痛み(慢性痛)も非常に大きなストレスとなり、実際に何かしらの慢性痛をもつ患者は、うつ病や不安障害を発症しやすくなることが知られている。