「バディ捜査もの」の面白さ
エンタメ性に大きく貢献したのは、『48時間』や『ズートピア』よろしく「バディ捜査もの」の要素があること。アモルト神父は宗教的な信念を持ち合わせると共に、粘り強く対象を調べ考察する“捜査官”の一面を持っており、悪魔の背景にある巨大な陰謀をも暴き出そうとするのだ。
その相棒となるトマース神父は若く、専門知識がほぼなく経験も浅い、ともすれば足手まといにもなりかねない存在だが、学習意欲が存分にある生真面目な性格で、何より真っ当な正義の心の持ち主。ベテランだが変人なアモルト神父とは好対象であり、はじめはうまく悪魔と立ち回れずにいた彼らが、コンビとして成長していく過程も大いに楽しめるのだ。
一周回って愉快だったのはクライマックス。もちろんどういうことが起きるのかは秘密にしておくが、やはり派手な見せ場で“おもてなし”をしてくるサービス精神に感服せざるを得なかった。ちなみに、ジュリアス・エイヴァリー監督は米軍兵士たちによるサバイバルアクション『オーヴァーロード』や、Amazonプライムビデオオリジナル映画であるシルベスター・スタローン主演のヒーローもの『サマリタン』など、やはりエンタメに振り切った映画で定評があるので、合わせてチェックしてみてほしい。
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