超党派の映画議員連盟による映画上映会

 映画の一般公開に先立ち、先月6月12日、永田町の衆議院第一議員会館で超党派の映画議員連盟による上映会が行われた。

 上映前に挨拶した駐日ウクライナ大使のセルギー・コルスンスキー博士は「(映画では)ウクライナ人、ポーランド人、ユダヤ人の家族が一つ屋根の下で隣り合って暮らしています。民族、文化が異なる3家族の心を『キャロル・オブ・ザ・ベル』がどのように繋いでいくのかを見てください。そして現在は、ウクライナの領土である、その街に暮らしていた3家族にとって、ソ連とナチス・ドイツによる占領がどれだけの悲惨なものであったかが描かれています」と映画を紹介した。

 また、コルスンスキー大使は今回の日本での上映に合わせ、「第二次世界大戦が終わっても、(ウクライナは)ソ連に侵略されたのです。この歌(キャロル・オブ・ザ・ベル)の基になったのは、ウクライナ人がここに存在しているよと、希望を届けてくれるウクライナの民謡です。この映画は激動する時代の流れの中で懸命に生きる家族を描いています」とする一文を公式パンフレットに寄せている。

 港区西麻布の在日ウクライナ大使館の入り口には映画のポスターが貼られている。コルスンスキー大使以下、ウクライナ人の館員は映画の中でナチス・ドイツとソ連の理不尽な占領から必死に生き延びた登場人物たちに自らを重ね合わせているのかもしれない。

『キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩(うた)』はアップリンク吉祥寺、シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館などで公開中。