特に昨今では公開直後の時点で、否定的な意見が書き込まれると「つまらないのか、じゃあ観に行くのをやめよう」となって、映画そのものは観ていないのに「〇〇ってすげえつまんねえらしいぞ。ネットでみんな言ってるよ」と批判の声に影響された者が連鎖的に批判の声を挙げはじめ、結局客は全く入らない……というケースがよくある。逆に絶賛の声が多いと「この映画面白いらしいぜ」「じゃあ観に行くか」と影響されて劇場に行く、という場合もある。

 今回の『君たちはどう生きるか』では、今まで以上にネット上の感想合戦が繰り広げられる可能性が高い。そんなことしている前にまず、自分の目で見て欲しいと思う。

 情報過多の時代に必要なのは、他人の意見に踊らされることではなく、まず自分の目で確かめること。自分の目で見て、判断する……それこそが鈴木プロデューサー、宮崎駿監督の伝えたいことなのでは?

 そのためには予告編、スタッフ、内容……それらはすべて不要だと。

『君たちはどう生きるか』は何もわからない、完全に真っ白の状態で作品そのものに触れることができる、二度とない体験になることは間違いない。

 この映画を君たちはどう見るか?