――具体的には、どういう工夫をされたのですか?
中溝 今のプロ野球は技術的には間違いなく過去最高レベルだと思いますが、世の中の人は意外と見てないんですよね。ニュースでもメジャーリーグがメインだし。知っている選手が、巨人戦を地上波テレビで毎晩やっていた20年位前で止まっている。だがら、現役の選手よりも、昭和~平成を代表する巨人の四番打者でスター選手だった原辰徳さんや、パ・リーグで三冠王を3度獲得した「オレ流」の落合博満さん、タイムリーなところでは、WBCで侍ジャパンの監督を務めた栗山英樹さん、日本ハムの監督に就任以降、常に話題を振りまいている新庄剛志さんなど、野球ファンでなくとも名前がわかるような人たちを取り上げています。そして、その人たちの生き様やキャリアから一般的なビジネスパーソンが生き残るために何を学べるのか、という視点の内容となっています。
――有名な選手や監督であれば、わかりやすいですね。
中溝 超人的なプレーをする一流選手達も、環境に対するマンネリ感や年齢的な衰えといった悩みは普遍的で、会社員と変わらない現実がある。特に転職や異動などに直面している人にとっては参考になる部分が多いと思います。最初は本のタイトルも『転職死亡遊戯』で提案したんですけど、「ビジネス本としては少々真剣味が足りないんじゃないか?」という話が出たので、「では、今回はお任せします」と。正直、「タイトル、カテェな…」と思いましたが、そこは僕もプロ野球選手と同じように「監督の方針に順応して、チームに必要な選手になる」という感じでした(笑)。
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