◆カスピ海ヨーグルトの正しい作り方とは?

室温で30時間放置した状態。ヨーグルトが完成しました
室温で30時間放置した状態。ヨーグルトが完成しました
 基本的な作り方を整理しておきましょう。

【準備】

・カスピ海ヨーグルトの粉末種菌(3g)x1包

・牛乳500ml

・熱湯殺菌したフタの付いた容器※攪拌しやすいよう容量600ml以上がよい

・熱湯殺菌したスプーン

【作り方】

(1)熱湯殺菌した容器に約半分(250ml)、牛乳を入れる。

(2)粉末種菌(1包)を加え、熱湯殺菌したスプーンでよく混ぜる。

(3)残り半分の牛乳を入れて混ぜる。

(4)蓋を閉めて24~48時間固まるまで置いておけば完成。固まったヨーグルトは冷蔵庫で保存する。

※季節によって固まる早さが異なる 夏:12~48時間、冬:24~72時間

 完成したカスピ海ヨーグルトには独特のねばりがあります。これはクレモリス菌FC株(カスピ海ヨーグルト由来の乳酸菌)が発酵中に作り出すEPSと呼ばれる成分によるもので、他のヨーグルトとは違うとろ~りとしたヨーグルトが味わえるのです。

 また、フジッコが選んだクレモリス菌は酸味が穏やかな菌であるため、まろやかな味わいが特徴。20年前にカスピ海ヨーグルトが大ブームになった時にも、このマイルドな食べ心地が人気のポイントになりました。

クセがなくまろやかな食べ心地は、我が家で好評です
クセがなくまろやかな食べ心地は、我が家で好評です
 カスピ海ヨーグルトが室温で作れてしまうことはまだまだ知られていない事実かもしれません。

 自分で作るとなると特別な愛情が芽生え、健康意識も高まることでしょう。気になる方はぜひ一度試してみてくださいね!

<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>

【スギアカツキ】

食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12