円安がいかに輸入物価の押し上げ要因となり、円高方向に動いたことが輸入物価の低下要員になったのかは、明らかだろう。

 その為替相場は、23年1月に1ドル=127円台だったが、再び円安に進んでおり、6月29日現在で1ドル=144円台まで円安が進行している。この円安進行は、輸入物価の押し上げ要因になりかねない。

税収が過去最高更新は好景気を意味しない? 物価上昇はいつまで続くかの画像6

 内閣府の短期日本経済マクロ計量モデルでは、10%の円安進行は1年間で0.15%程度の物価押上げ要因になるとしている。23年初には1ドル=132円程度だったので、現状の1ドル=144円台は10%程度の円安進行に近い水準になる。