消費者物価指数の中のエネルギー指数も、21年4月に前年同月比で上昇に転じ、22年3月には同20.8%上昇でピークを付けた後、23年2月には前年同月比下落に転じている。
日銀は物価の見通しについて、これまで数回の見直しを行い、現在は「物価を押し上げてきた海外要因の剥落を受け、今年度半ばにかけてコアCPIは前年同月比2%を下回る」としている。では、物価は低下基調に転換したのだろうか。筆者の答えは否だ。
まず、5月のコアCPIの低下は、エネルギー関連の下落が大きい。実際に、生鮮食品及びエネルギーを除く消費者物価指数(コアコアCPI)は4.3%(4月は4.1%)と12カ月連続で上昇が続いている。
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