暴力行為を行った加害者の年齢でも、各年度毎に多少の変化、年代別の増減はあるものの、新型コロナ以前と比較して、特徴的な大きな傾向の変化は見られない。ただ、加害者の飲酒状況については、明らかに変化が表れている。
暴力行為を行った加害者の飲酒状況をみると、新型コロナ前の19年度から新型コロナで自粛中の21年度まで「飲酒あり」は60%台後半だったが、22年度は73%と70%を超えて増加している。同様に「飲酒なし」は19年度から21年度まで20%台前半だったが、22年度には20%にまで低下している。
つまり、22年度には家庭の外で飲酒をするケースが増加しており、それが鉄道係員に対する暴力行為の増加に結び付いているということだろう。
23年5月には新型コロナに対する行動制限が全面的に解除された。日常生活が新型コロナ前に近づくことで、さらに鉄道係員に対する暴力行為が増加することが懸念される。
くれぐれも、暴力行為だけは行動制限を続けて欲しいものだ。