『インディ・ジョーンズ』はもともと『007』のような映画を構想して作られたのだから、映画でジェームズ・ボンドを演じたコネリーは当然のように起用された。彼が演じるシニアは最初のパートでは、後ろ姿しか映らない。観客はコネリーの後ろ姿だけ見せられてモヤモヤする。
オープニングでそのモヤモヤを払拭する大活躍を見せるのは少年時代のインディ役、リヴァー・フェニックスだ。
フェニックスの出世作『スタンド・バイ・ミー』と同年に公開された『モスキート・コースト』で共演していたハリソン・フォードが推薦する形で出演。彼のキャリアの中でも大規模予算の作品であり、唯一といってもいい大アクション映画での姿には価値がある。
フェニックスはこの役を演じるにあたってシリーズを見返すことはなく、普段のハリソン・フォードを観察して「インディではなくフォードになりきろうとした」としたと言われており、派手なアクションの中にユーモアあふれるキャラクター性を見出していたフェニックスは、月並みな表現だが天才としか言いようがない。
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