●人生でいちばんウケた日

──修行期間は4年間だったと言ってましたが、そこからどうやって今の芸風に変わっていくんですか?

街裏:2015年くらいから本格的に『R-1グランプリ』を狙い出したんです。もともとは賞レースに興味なかったんですけど、なにかしら称号があったほうがええなと思って。それで賞レース用の短いネタを月20本おろすライブを板橋でやりだしたんです。お客さん5人とかの前で1年弱それをやってて。

──20本って、相当しんどいですよね。

街裏:そうですね、当日になってもネタがあと3本足りてないこともザラやったんですよ。徹夜でなんとか仕上げて、一睡もしてない状態でステージに上がって。その中で苦し紛れに出てきたのがファンタジック=ウソ漫談やったんですよね。

──漫才時代への原点回帰を果たした。

街裏:そうです。そしたら、大阪時代には全然ウケなかったファンタジックなネタがウケたんです。東京ではぼやきよりファンタジックのほうがウケるぞって気づいたちょうどその頃に、当時尖りちらしてたAマッソが2人が、なぜか板橋のライブに来たんです。