──お客さん5人のところに、Aマッソの加納さんと村上さんが……。
街裏:怖かったですよ~。Aマッソもまだ一般的には無名でしたけど、界隈では尖ってる女芸人がおるって有名でしたから。なんの面識もないのになんでやろって思ってたら、その1カ月後に加納さんとピン芸人の阿久津大集合が主催してた「バスク」っていうライブのオファーが来るんですよ。
──伝説的なライブですね。
街裏:当時、東京ではいちばんお客さんが入ってましたね。下北のB1劇場(小劇場B1)に100人ギチギチに入ってて、当時の僕からしたら大ステージですよ。板橋で毎月貯めてきた200本のネタから、一番いいのを選んで持ってって。それが『ホイップクリーム』やったんです。
富山県の小矢部市にホイップクリームの滝があるっていう話。このネタをやったら人生の中で一番ウケたんです。震えましたね、泣きそうになるくらいうれしかったなぁ。俺はこのウソ漫談を追求するんやってこのとき決意しましたね。まさに子供の頃、友達おらんところから、藤井隆さんのネタをクラスでやって、パッと光が差したときと同じくらい感動しましたから。
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