厚生年金で15万円もらうには年収いくら必要?

年金額を決めるのは、加入期間とその間の年収です。ここからは、65歳以降に厚生年金15万円を受け取るには、年収がいくら必要なのか見ていきましょう。厚生年金を受け取るということは、同時に国民年金も受け取るということなので、国民年金も含めた金額で紹介します。

一般に公表されている簡易年金試算ツールを使って算出しました。あくまで参考値としてください。

◇厚生年金加入期間40年、その間の平均年収が460万円
この場合、厚生年金101万円、老齢基礎年金80万円で、月額が約15万833円になります。

加入期間が短い場合に必要な年収は?

厚生年金の加入期間が40年という方もいれば、25年や15年といった方もいるでしょう。ここでは、加入期間が短い場合に、年金を毎月15万円受け取ろうとすると、どのくらいの年収が必要なのか紹介します。先ほどと同じ試算ツールを使いました。

◇厚生年金加入期間25年の場合
毎月15万円の年金を受け取ろうとすると、950万円ほどの年収が必要です。

◇厚生年金加入期間15年の場合
毎月15万円の年金を受け取ろうとすると、1,820万円ほどの年収が必要です。

厚生年金の加入期間が短ければ、多額の年収が必要になります。しかも加入期間中この年収である必要があるため、一般的にはなかなか難しいでしょう。

年間の厚生年金を算出する際は、平均標準報酬額をもとに計算します。そして平均標準報酬額を導くためには、月収部分にあたる標準報酬月額とボーナスにあたる標準賞与額が必要です。ただし、標準報酬月額は上限が65万円、標準賞与額も上限150万円を3回まで、という決まりがあります。

つまり、加入期間が短いと、どれだけ年収を得たとしてもこの上限に達することで、厚生年金額はそれ以上増えないというわけです。実質的には1,230万円が平均標準報酬額の上限で、あとは加入期間で厚生年金額が決まると言えるでしょう。