離婚原因を証明することが大事

(写真=Billion Photos/Shutterstock.com)

法定離婚原因については、離婚を求める側が立証しなければなりません。夫婦関係が完全に破綻しており、その責任は相手にあることを、証拠を示して客観的に証明する必要があります。

離婚原因の証拠を取っておく

例えば、離婚の原因を夫によるDVとする場合、夫があなたに暴力をふるっていることを証明しなければなりません。

暴力を受けてできた傷などを撮影し、病院で診断書をもらう、実際にDVが行われている場面を動画や録音で記録する、いつどこでどのような暴力を受けたかを日記につけておくといった方法で、DVの証拠を集めておく必要があるのです。

夫婦関係の破綻を証明する証拠を取っておく

法定離婚原因の1~4にはあてはまる理由はないけれど、離婚したい。そんなときは、5の「その他、結婚を継続できないような重大な理由」があることを証明しなければなりません。

その場合、夫婦関係が完全に破綻し、もはや修復の見込みはないことを示すことが重要になります。

具体的には、別居が長期間に及び、その間に交流を持っていない場合は夫婦関係が破綻していると認定されやすくなります。認定には最低でも2年間程度の別居期間が必要です。

別居の事実を証明するには、住民票の移動や契約日の記載された賃貸借契約書、水道や光熱費の明細書などの提出が有効です。

では、家庭内別居の場合はどうでしょうか。同じ屋根の下に住んではいるけれど、居住スペースも生計も完全に分けており、顔も合わせず会話もなく、食事や洗濯などの家事も別々という状態が数年以上続いているのであれば、すでに夫婦関係が破綻していると認められる可能性はゼロではありません。

ただし、家庭内別居は文字通り家庭内のことであり、第三者を納得させられる証明を行うのは非常に困難でしょう。離婚の意志を固めたら、早めに別居を始めて夫婦関係破綻の既成事実をつくっておくのが得策です。