厚生労働省「平成28年(2016)人口動態統計(確定数)の概況」の調査結果によると、離婚件数は21万6798組、人口1000人あたりの離婚率は前年の1.81より0.08ポイント低下した1.73となっています。

夫婦が離婚に至る原因はいったいどんなことなのでしょうか。離婚の原因について詳しくご紹介します。

意外な結果?離婚の原因ランキング

裁判所ウェブサイトの2016年度司法統計(家事)から「婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別」によると、離婚原因のトップは夫・妻ともに「性格の不一致」となっています。

以下、夫と妻それぞれが申し立てた離婚原因の中で多く挙げられたものをランキング形式で見ていきましょう。

夫からの申し立て理由ランキング

1位:性格が合わない(1万1138)
2位:精神的に虐待する(3590)
3位:家族親族と折り合いが悪い(2682)
4位:異性関係(2594)
5位:性的不調和(2407)
6位:浪費する(2268)
7位:同居に応じない(1719)
8位:暴力を振るう(1535)
9位:家庭を捨てて省みない(1098)
10位:病気(795)
11位:生活費を渡さない(682)
12位:酒を飲み過ぎる(423)

(写真=wavebreakmedia/Shutterstock.com)

妻からの申し立て理由ランキング

1位:性格が合わない(1万8994)
2位:生活費を渡さない(1万4090)
3位:精神的に虐待する(1万2361)
4位:暴力を振るう(1万461)
5位:異性関係(8357)
6位:浪費する(5139)
7位:家庭を捨てて省みない(4125)
8位:性的不調和(3465)
9位:家族親族と折り合いが悪い(3355)
10位:酒を飲み過ぎる(2984)
11位:同居に応じない(1024)
12位:病気(844)

この調査では、離婚申し立て1件につき動機を3個まで挙げてもらい、その回答を重複計上しています。実際、複数の理由が組み合わさって離婚に至ったというケースが多いのではないでしょうか。

男性の離婚理由としては「性格が合わない」が圧倒的多数ですが、女性の場合は「性格が合わない」の他にも、生活費を渡さない、精神的・肉体的虐待に悩まされる人が多いことが分かります。

「性格が合わない」なんて交際時に分かりそうなものですが、結婚しないと見えてこないことがあるのも事実です。

一緒に暮らし始めると、いろいろ気になるところも出てきますし、結婚や出産を機にがらりと相手の態度が変わることもあります。子育ての方針や実家・親族との付き合い方などをめぐって意見が対立し、夫婦仲が悪化したというのもよく聞く話ですね。

異なる環境で育ってきた者同士が一緒に暮らしていくのは、やはり難しいものなのです。