キングピン=碇ゲンドウ、マイルス=碇シンジ
前作『スパイダーマン:スパイダーバース』には、そこはかとなく「エヴァンゲリオンみ」があった。スパイダーマンに敵対するヴィランのキングピンは、死んでしまった家族(妻と息子)と再会したいがために、加速器を使って異世界への扉を開こうとする。その行為が世界の大多数の人間にとっては“大迷惑”なため、スパイダーマンたちが阻止するのだ。
一方、『新世紀エヴァンゲリオン』の碇ゲンドウも、死んでしまった妻・ユイと再会したいがために、人類補完計画を利用して(比喩的に言えば)世界を改変しようとする。それを阻止する勢力との戦いが、2021年に公開された『シン・エヴァンゲリオン劇場版』だった。
しかも、両者とも家族を亡くしたのはある種の自己責任だった。キングピンの妻子は、彼がスパイダーマンを殺害しようとするのを目撃したショックで現場を逃げ出した結果、事故で死亡。ゲンドウの妻・ユイは、ゲンドウが立ち会う実験中に事故で肉体が消失している。
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