老後に住宅ローンの残債がある

収入が公的年金だけになる時期になっても住宅ローンの返済が残っていると、生活費が増えるため老後破綻につながる可能性が高まります。住宅ローンを組むこと自体は問題ありませんが、老後まで残債が残る場合はより慎重な返済計画を立てましょう。

いざとなったら自宅を売却すれば良いと考えている

仮に老後、貯蓄が底をついたら自宅を売却すれば良いと考えている人も、老後破綻になりやすいでしょう。なぜならば建物や土地の価格は変動するうえ、希望通りの価格で売却できるとは限らないからです。また、老後資金が不足しているからと焦って売却しようとすると、足元を見られる可能性もあります。

さらに自宅を失えば、それ以降は賃貸アパートやマンションの家賃が発生することも考慮しておく必要があります。

セカンドライフを楽しむために

近年、平均寿命が伸びていることから、老後生活の長期化はさらに進行しています。おそらく大丈夫だろうという楽観的な考えは、老後破綻を招く危険があるため注意しましょう。

老後を迎える前に、実際の公的年金額と老後の生活費の把握や、さまざまな要因を加味した老後のライフプラン、いわゆるセカンドライフプランを改めて作成する必要があるのではないでしょうか。

参考:厚生労働省「令和元年度の医療費等の状況」

文・金子賢司
東証一部上場企業に入社後、保険業界に転身し、ファイナンシャル・プランナー(FP)として活動を開始。FPの最上級資格CFP資格を取得し、個人・法人のお金に関する相談を受けながら、北海道のテレビ番組のコメンテーターなどとしても活動している。

【こちらの記事も読まれています】
30代で貯めておくべき貯金額は?
1年で確実に100万円を貯める5つの方法
貯金専用口座はここがおすすめ!専門家が解説
アラフォーで貯金毎月10万円は少ない?貯蓄率という概念
40代独身女性の貯金事情