総務省統計局が2019年に発表した『家計調査 – 家計収支編』では、35歳から59歳までの女性の単身世帯の貯金額は、月平均3万2,648円(ボーナスを含む)でした。しかし、ライフスタイルが多様化している現代、まわりの貯金額と比較してもあまり意味はありません。大切なのは、自分ができる範囲で貯金を続けること。今回は、その自分ができる範囲がどれくらいなのか、具体的な目安をご紹介します。

貯金額は手取り収入からの割合で決めよう

1人暮らしなら手取りの15%から20%が目安

年収300万円の人と年収500万円の人では、当然月々に貯金できる額は違ってきます。貯金額はまわりとの比較ではなく、自分の手取り収入からの割合で決めましょう。

1人暮らしの人の場合、どれくらい貯金できるかは、家賃によって決まります。水道光熱費、食費、交際費などは自分の裁量で節約することもできますが、家賃は毎月必ず決まった額を払う必要があるからです。

目安としては、家賃+貯金額が手取り月給の45%になるように貯金額を決めましょう。例えば、月々の手取りが20万円ならその45%は9万円になります。家賃が6万円の場合、貯金額は3万円、家賃を5万円に抑えると貯金額は4万円が目安になります。

親と同居なら手取りの35%は貯金に回そう

1人暮らしの方の例で分かる通り、住居費というのは自分がいくら貯金できるのかに大きく関わってきます。逆にいうと、貯金を増やすには住居選びがとても大切であるとも言えます。

その点、親と同居している方であれば、いくらか家にお金を入れているとしても、貯金に関してはとても有利です。手取り収入の35%は貯金に回したいところです。

ボーナスはどれぐらい貯金に回すのがいい?

ボーナスの使い方の注意点

ボーナスでエアコンやパソコンなどの家電を買い換えたり、旅行に行ってリフレッシュしていたりする人も多いと思いますが、これらはボーナスの正しい使い方です。

やってはいけないのは、ボーナスで月々の生活費をまかなおうとしてしまうことです。ボーナスは会社の業績によって増減するものですし、最悪の場合は支給されないこともあります。また、月々貯金をしていても、生活費をボーナスで埋め合わせるということは、結局は赤字であるということです。

もし生活費をボーナスから捻出している方は、ボーナスがまったく支給されなくても困らないように、貯金額や支出を見直しましょう。

ボーナスからの貯金は50%から80%が目安

ボーナスは貯金額を増やす絶好のチャンスでもあります。極端な例ですが、ボーナスが30万で年間2回支給される人が、計60万円すべてを貯金すれば、月平均にすると60万円÷12で5万円。ボーナスを貯金に回すだけで月に5万円貯金している人と同じ額が貯まります。

もちろん全部貯金する必要はありませんが、「余計なものを買っていたらいつの間にかボーナスがなくなっていた」ということにならないよう、50%から80%は貯金に回しましょう。

アラフォーの貯金のポイント

月々の貯金額は収入の変化で見直そう

40代になると、責任のある仕事を任されることも増え、それに伴って収入も変化します。30代の時に給料の手取りの20%の貯金額が、40代でも手取りの20%であるとは限りません。収入が増えたら月々の貯金額も増やしていきましょう。

目標を持って貯金をすることで対策が取れる

40歳を超えるとそろそろ老後のことも考えたいところ。月々の貯金額だけではなく、具体的な金額の目標も持ちましょう。

60歳までに◯◯万円貯める!と決めることができればいいですが、それが難しい人は、「40代で年収の3倍のお金を貯める」ことを目安にしてみてください。

もしかすると月々の貯金額では達成が難しいかもしれませんが、具体的に金額が決まると、ボーナスからの貯金額をもう少し増やしたり、投資で年間3%のリターンを目指してみたり、と目標に向かって対策を取ることができます。

自分のライフスタイルに応じてベストを尽くそう

まわりの人がいくら貯金しているかは気になりますが、人と比べて焦っても仕方ありませんし、人より貯金できているからといって安心できるものでもありません。ただし、まわりと比べなくていいということは、自分は自分だから貯金をしなくてもいいということでもありません。自分のライフスタイルに応じ、将来の不安をなくすためにベストを尽くすことが大切です。

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松岡紀史
筑波大学経営・政策科学研究科でファイナンスを学ぶ。20代の時1年間滞在したオーストラリアで、収入は少ないながら楽しく暮らす現地の人の生活に感銘を受け、日本にも同様の生活スタイルを広めたいという想いから、 帰国後AFPを取得しライツワードFP事務所を設立。家計改善と生活の質の両立を目指し、無理のない節約やお金のかからない趣味の提案などを行っている。
筑波大学経営・政策科学研究科でファイナンスを学ぶ。20代の時1年間滞在したオーストラリアで、収入は少ないながら楽しく暮らす現地の人の生活に感銘を受け、日本にも同様の生活スタイルを広めたいという想いから、 帰国後AFPを取得しライツワードFP事務所を設立。家計改善と生活の質の両立を目指し、無理のない節約やお金のかからない趣味の提案などを行っている。

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