つまり、これまで作品ごとに岡田が書き分けてきたテイストが一つの作品の中に無理やり詰め込まれているのだ。だからこそ、物語がどこに着地するのか、まったく予想ができない。

 これが新人の脚本なら、リアリティラインをコントロールできていない未熟な作品だと切り捨てることも可能だが、数々の名作ドラマを送り出してきたベテラン脚本家の岡田が書いている以上、明確な意図を持っていることは間違ないだろう。

 では、この混濁した物語で、岡田は何を描こうとしているのか? それが知りたくて、毎週日曜の夜を待っている。