今考えるととんでもない事件である。

 これほどではないが、オズワルドの伊藤さんの場合も注意せざるを得ない状況だったのだろう。しかし昔の僕も、今の伊藤さんも注意する方法ではなく、他にやり方があったのではないだろうか。

 例えば、学校の先生風に私語が終わるまで待ち「静かになるまで○○分かかりました~」や、その私語をしている人の話に一緒になって参加してしまうとか、問題の観客を使って笑いを取る方法はいくらでもある。漫才師という職業にプライドを持ち、媚びへつらわない姿勢はプロとしてとても良い事だが、プライドを持ちつつも、全ての状況を笑いに変えられる方が漫才師としてのあるべき姿なのではないだろうか。

 とまあこんな偉そうに意見を述べているが、漫才中に私語されたら今でも怒ってしまう確率98%。なかなか大人になり切れない。人間として成長しなければと思う今日この頃。