また、終盤には「ジャニーズ事務所のいいところ」として「社会に貢献する気持ちが強い」という話を強調し、MCの中山が「中丸くんたちアイドルの人たちに『救われた』という人たちがいるのも事実」などと擁護するような形で締め括ったことで、批判を浴びることになった。

「ジャニー氏とメリー喜多川氏のトップダウン式の独裁体制だったところを、権力を分散させる体制に変えつつあるというのは5月14日のジュリー社長の公式見解に沿った内容ですし、さまざまな争点があるなかで第一に被害者のケアを、というのは東山や櫻井の発言と同じ。特に中丸は『~と思います』を連発しており、自分の言葉で語っているのはいいことですが、幹部ではなくタレントなので、組織の内部事情についてはあくまで“体感”による憶測を語るのみに留まり、消化不良感が強い。いち所属タレントが言及する限界が感じられる発言で、やはりジュリー社長が会見を開かなければ意味がないでしょう」(前出・女性誌記者)

 しかし、東山も中丸も櫻井も、あるいはテレビの報道も、この問題の「本質」には触れずじまいだったとの厳しい指摘もある。

「26日に発表された3つの柱のひとつ『弁護士をトップとする、外部専門家3人による再発防止特別チームの設置』について中丸が、『一見、「先代亡くなったのに再発も何もないじゃん」みたいにちょっと思ったんですけど、よくよく考えてみると、「なんでこの問題が起きたのか?」っていうのをプロの視点からしっかり分析しないといけない』とわずかに触れていたが、ジャニー氏が未成年タレントに性加害を働いていたことは大問題ではあるものの、これは極論をいえば事務所と被害者の間で解決すればいいこと。この件の最大の問題点は、ジャニーズ事務所と、テレビや新聞といった大手メディアが共犯関係を築き、ジャニー氏の性加害を長年“なかったこと”のように振る舞ってきたところにある。