売れない芸人の方が楽しい理由と、それでも芸人は売れないといけない理由
「ぶっちゃけ売れる前の方が楽しかった」
この言葉は、売れない芸人だった筆者が売れていった仲間たちから何度か聞かされた言葉だ。理由は単純で、理想と現実の違いらしい。
憧れたはずのテレビでは、要求されたことに応えるのに必死で、自分のやりたいことはほぼできない。人間関係の義理やしがらみも多く、プライベートな時間も減ってしまう。
尊敬していた先輩たちですら生き残るのに必死で、憧れの芸人ライフを満喫している人間などほとんど、いないことに気づかされてしまうのだ。
ドラマでは山里の理想と現実の違いが描かれたが、しずちゃんにはしずちゃんの苦しみがあったはずだし、全てが順風満帆だったわけではない。「売れる前の方が楽しかった」――この言葉は売れてない芸人への気遣いの意味もあるかも知れないが、筆者には本音に聞こえた。もちろん「売れなきゃよかった」なんて言葉を吐き出す芸人は見たことないが。
【こちらの記事も読まれています】