◆誠にとっての楓は「ピースの欠けたパズル」

 6話ラストでは楓と向き合うことを決意した誠ではあるが、やはりみちのことは忘れられない雰囲気。楓から身体を求められるも応じるのはキスのみ。念願だったセックスレス解消を目前にしての拒否であり、誠の心に楓はすでにいないのだろうと確信する瞬間だった。

 7話では誠の母親の幸恵(大塚寧々)が幼少期にパズルを買ってもらったものの、最後の1ピースが無くなってしまい、大泣きして悔しがって3日間口をきいてくれず、仕方がないから同じパズルを買ってあげた、というエピソードを話していた。優しく穏やかに見えて、とてもこだわりが強く、言い換えると誠は一途な性格をしていることがわかる。

第8話より
 誠にとっては楓は1ピース欠けたジグソーパズルであり、みちは新しいジグソーパズルなのだろう。それゆえに、楓に誘われても乗り気にはなれなかったのではないか。“誠の心が離れている”のではなく、“もはや誠の心に楓がいない”状態であれば、楓は余計にみちに強く当たることになりそうだ。楓がどのように荒れ狂うのか早く見たい。

<文/望月悠木>

【望月悠木】

フリーライター。主に政治経済、社会問題に関する記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。Twitter:@mochizukiyuuki