今週の第2位は、文春のジャニー喜多川問題だが、今回は大物タレントの告白だ。

 ジャニーズ事務所のアイドルグループ「忍者」の元メンバーだった志賀泰伸(54)がその人である。彼はこう語る。

「ジャニーさんがいつ来るんだろうと怯えていました。じゃぁ、辞めればいいじゃんという話なんですけど、それが被害なのかどうかが、わからない歳だったから」

 6人組グループの「忍者」は、美空ひばりの『お祭りマンボ』をリメイクした『お祭り忍者』で1990年8月にデビューした。その4カ月後にはNHK紅白歌合戦に出場している。激しいダンスが売り物の人気グループであった。

 文春はこれまで12人の元ジャニーズjr.の証言を伝えてきたが、実際にデビューまで果たしたジャニーズのアイドルから「生被害の証言」を得るのは初めてのことだった。これまでの元Jr.たちの告白には、ファンなどから、「売れなかった腹いせだ」とかの心ない声もあったが、デビュー組である志賀の登場はその声をかき消すものだと文春は報じている。

 志賀だけではない。5月19日、近藤真彦は取材陣の質問に答えて、ジュリー社長の動画について、こう切り捨てたのだ。

「ウソはダメだな。こうなったら正直に全てをしっかり話さないと、世の中の人が許さないと思う。知ってた、知らなかったではなく、知っているでしょ」

 近藤はジュリー社長の母のメリー喜多川副社長が最も寵愛したタレントだった。

 志賀も、「僕も全く同じ思いです」と話す。

 志賀がジャニーズ事務所に入所したのは高校に上がる1984年春のことだったという。田原俊彦に憧れて中学時代に履歴書を送っていたが、1年後に返事が来たというのだ。

「ジャニーさん本人から、『オーディションがありますから』と家に電話がかかってきたんです」

 オーデイション当日、部屋に入った途端、ジャニー喜多川にこういわれた。

「ユーは合格だからね」

 レッスン2回目ぐらいのとき、ジャニー喜多川に「合宿所に来ない」と声をかけられたそうだ。

 はじめての合宿所の夜。楽しかった1日が暗転したのは、その直後だったという。

「ジャニーさんが横に来たんです。添い寝か何かするのかなと思っていたら、触り始めて。ちょっとマッサージみたいな感じだったんですけど、すぐにパンツに手がいって、下されたんです」

 ジャニー喜多川の顔は布団をかぶっていて見えない。言葉を発することもなく、無言のままだった。

「何が起きてるか全然わからなくて。要は性器を触られ、しゃぶられて。それはもう三十分とか、1時間近く。ずっとなんです。(歯が当たって)ものすごく痛くて、恐怖はありました。その時は虐待と思ってなくて、これなんだろうって。童貞で、性器を口に入れられる行為自体が『何?』と言う感じでした。ジャニーさんの性癖で、こういう大人の人もいるのかなって初めは思っていたんです」