『ザ・ノンフィクション』親に、普通に優しくすることの難しさ

 日ごろ自身を介護してもらいながらも、ついぶっきらぼうに接してしまう両親への思いを、洋介は番組スタッフに以下のように話している。

「僕が心を閉じてるっていう感じですね。親にお世話になるなんて、この年齢で、恥ずかしいやら申し訳ないやら、不機嫌な態度を取っている自分にもイライラするんだけど。親に、両親に普通に話したり、普通に『ありがとう』って言えば、お互い楽ってのもわかるんですけど、心の深い部分に、もう申し訳ない、なにやってるんだ、もう最悪っていう自分に対する怒りを自分で鎮めればいいのに態度で(出してしまう)」
「親に普通に優しく、普通に接する、わかってるけどできない、できる気がしない、甘えてるんですねえ」

 洋介には難病という大きな事情があるが、甘えからついぶっきらぼうな、ぞんざいな態度を親に取ってしまうというのは、「子どもの、親への態度あるある」のようにも見えた。