スタグフレーションってなに?

もうひとつ、おさえておきたい経済現象として「スタグフレーション」があります。

スタグフレーションとは、景気が後退しているにも関わらず、インフレが同時進行してしまう現象です。「不況下のインフレ」ともいえます。インフレで物価が上がり続けているのに、景気は低迷してお金の価値も下がってしまうという極めて厳しい経済状況です。

通常、景気の停滞によって需要が落ち込めばデフレとなりますが、例えば原油価格の高騰など、原材料などの価格上昇などをきっかけに、不景気なのに物価は上昇してしまうということがあります。1970年代のオイルショックがまさにそれです。

景気悪化でデフレ必至に思えるポストコロナにおいても、輸入価格の高騰や物流コスト増大など、多くのインフレ要因が存在しています。そのため、今回のコロナ禍による物流停滞の影響で航空貨物運賃が急騰した時には、このスタグフレーションが発生してしまうのではないかと懸念する声もありました。

ここへきてようやく航空貨物運賃の下落傾向が見えてきましたが、それでもなおスタグフレーションを予測する見方は絶えません。

知識を蓄えて、経済をもっと身近に感じよう!

ここで解説した用語は、経済の授業で習った人も多いと思いますが、忘れている人も多かったのではないでしょうか。学生のうちは机上の知識として学んでいた経済も、社会に出れば日々の生活に大きく影響することが多いとわかるでしょう。「今、世界がどうなっているのか」にアンテナを張り、自分なりにニュースや物事を捉えられるよう、知識を蓄えていきたいですね。

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