そして、本郷が演じるのは、65代天皇・花山天皇。東宮(皇太子)の頃から、紫式部の父・為時(岸谷五朗)による漢籍の指南を受ける。即位後、兼家の孫である懐仁が東宮となったために、早々の譲位を画策され、大事件が起きる。

 演じる花山天皇に関して、本郷は「変わりものである印象も受けますが、若いながらも積極的で面白いキャラクターだと感じました」と話し、「波瀾(はらん)万丈な人生を生きた人物であるため、さまざまな状況や立場を演じることでしょう。いろいろな表情を見せられるよう、楽しみながら演じたいと思います」と意欲をにじませる。

 撮影に向け、「セットだけでなく、さまざまな地方でもロケがあると聞いています。行ったことのない場所にも何カ所か行けそうなので、とても楽しみです。また、天皇という立場は初めてなので、所作やしきたりなど勉強できたらと思います」と抱負を語っている。

 また、今回のキャスト6人について、大石氏は「高畑充希さんは、今乗りに乗っている女優さんで、ご一緒できてうれしいです。夫・一条天皇への愛と、一族の隆盛の一翼を担う使命に引き裂かれる定子を、きっとリリカルに演じてくれるでしょう。楽しみしかないです。見上愛さんは、新人なのに“華”と“押し出し”がすごい女優さんです。紫式部の影響を受けつつゆっくりと自我を確立する彰子という難しい役ですが、きっと見事にやってのけると思います。三浦翔平さんは、父親がもう少し長く生きていたら、間違いなく政権の頂点に上り詰めていたであろう伊周の、不運ではかない生涯を、華麗にいたましく演じてくれるでしょう。三浦さんとは何度もご一緒していますが、今回は今までのイメージをくつがえす新しい顔を見せてほしいです」と期待。