電車の一部車両が車両ごと荒廃した世界にワープし、乗客たちが極限下を懸命に生きる姿を描くヒューマンエンターテインメント作品となるTBS系金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』。5月12日に放送された第4話は、負傷した大学院生の加藤祥大(井之脇海)を助ける過程で乗客たちの結束が固まる様子が描かれる中、山田裕貴が演じる直哉の「強さ」と赤楚衛二演じる優斗の「弱さ」の対比が描かれ、本作の新たな魅力に気づかされた。

 第3話のラストで何者かに襲われ、腹部から出血して倒れている加藤を、美容師の萱島直哉(山田裕貴)と消防士の白浜優斗(赤楚衛二)が発見するところから始まった第4話。まずは出血を止めなければと、傷口を縫合しようと提案する直哉に対し、これまでリーダーシップを取ってきた優斗は、麻酔もなければ医者もいないことから決断できず、何かあったら責任が取れないとまごつく。このまま放置したところで助からないと判断した直哉は、裁縫道具をつかって縫うことを決断。加藤と親しくなっていた米澤大地(藤原丈一郎)が、加藤が植物に関する知識をノートに書き残していたことを思い出し、乗客総出でヨモギやドグダミ、アオキといった薬草を探し出したことで、加藤は一命を取り留めた。友人がいないことにずっと悩んでいた加藤は、米澤たちが自分を助けるために奔走したことを知り、涙する。