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ここでは、そんな三谷が手掛けたテレビドラマの中から、7作品を厳選して紹介する。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(小栗旬主演/22年)
まずは、この作品。鎌倉幕府が成立した直後に崩壊へと向かっていく過程を、北条義時(小栗旬)を軸に描いた三谷自身3作目の大河ドラマだ。タイトルに算用数字が入った大河ドラマは史上初ということだが、おそらく彼は狙っていたのではないだろうか(映画「十二人の怒れる男」(57年)、「オーシャンと11人の仲間」(60年)、人形劇「ネコジャラ市の11人」(70~73年/NHK)など、数字の入ったタイトルが好きだとも発言している)。
ごくありふれた普通の人々が突然、歴史の表舞台に立たされる。そして、そのことによって仲のよかった仲間たちが、次第に敵対し合っていく。まさに、大河ドラマ「新選組!」(04年/NHK)と共通するプロットがある。違いがあるとすれば、源頼朝も北条政子も義時も、歴史上では勝者の側にいるということだろうか。