お次は現代から。歌舞伎町が先祖返りをしているようだ。
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高層の東急歌舞伎町タワーができても、どんなにネオンが煌めいても、歌舞伎町には暗い影が残り続ける。
それがこの町の面白さではある。私も学生時代は毎日のようにこの町へ出かけ、朝まで遊んでいた。
フーテンたちとヤクザがまじりあっても不自然ではなかった。この町はほかと違う何かがあった。
だが、今の町は闇の部分がやたら目立つようになったと現代がルポしている。
TOHOシネマズ新宿の横を曲がると「トー横」と呼ばれ、未成年者たちのたまり場になっている。そこに座り込んでいる女の子たちは、複雑な家庭から逃れてきた子が多いようだが、彼女たちは生きるために通りがかりの男たちとSEXをする。
危ない目にも遭うが、警察にはいえない。家に連れ戻されてしまうからだ。
シネシティ広場といわれるところには、ストロング缶と市販薬を飲んでひっくり返っている少女がいたそうだ。
そこから少し歩くと、大久保公園がある。深夜1時なのに多くの男女であふれていたそうだ。ここは昼夜を問わず、路上で売春を持ち掛ける立ちんぼがいる。
1日の稼ぎは、人気の女性で最高18万円。稼ぎをピンハネされないから、全部自分のものになる。中には未成年のような女の子もいるという。
彼女は、風俗店では雇ってくれないから仕方なくここで客を取っていると話している。
終戦直後の闇市のようである。どんなに高層ビルが建とうが、きらびやかな姉ちゃんたちが舞おうとも、ここは危険な香りのする淫靡な町である。私にはもう、ここに行ってみようという気は起きないが。