変わらない春日のありがたさ
一方の若林(髙橋海人、King & Prince)は、相変わらずうだつの上がらない日々を送っている。
気づけば25歳、芸歴にすると3~4年。ちょうどお笑い芸人としての生活にも慣れ始め、焦りを感じやすい時期だ。客イジリ漫才、世間を切る時事漫才、髪型を金髪にしたり緑モヒカンにしたりと試行錯誤を繰り返すも、特に何も掴めない。頭によぎるのは芸人引退という選択肢が浮かんでくる。
当然だ。若林は、先輩のたにしょう(藤井隆、おそらくモデルは前田健)に悩みを聞いてもらう。
「ウケないと全員に無視されてる気がしてくるんですよ。誰も俺らのことなんて見てない」
わかる。笑い声が全てのお笑いライブで、ウケないということは存在を否定されることと同じだ。発言権がない気もしてくるし、楽屋に置いてあるお菓子も食べちゃダメな気がしてくる。人権すらないような気持ちになってくる。追い込まれた若林は、ついに春日(戸塚純貴)に解散を持ち出してしまう。
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