アメリカ映画なので米国人キャラのガイルを主役にし(ヴァン・ダムはベルギー人だけど)、悪の軍事独裁国家シャドルーをガイル率いる連合軍の兵士たちが壊滅させるというストーリーは分かりやすかったが、ゲームの設定とはかけ離れたキャラを見て、「ゲームと映画は違う」と思い知らされた(またかよ!)

 一部の登場人物はさまざまな問題から海外版のキャラクター名が使われており、日本版の登録名で登場するのは2009年の『ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』まで待たなければならなかった。こちらは94年版よりは原作ゲームに近づいていたが、主役級キャラのリュウ、ケンが完全に蔑ろにされていて、ファンを満足させるには至らなかった。

 そこで登場したのが2014年の『ストリートファイター 暗殺拳』! 原作ゲームのファンを公言するイギリス人俳優、スタントマンのジョーイ・アンサーはこれまでの二本の映画を

「こんなのストⅡじゃない! 俺が本物のストⅡ映画を見せてやりますよ!」

とばっさり断罪して短編映画をYouTubeにアップしたところ、ファンの間で好評を呼び、カプコンUSAの許可を得て長編映画を完成させた!