一方、西畑が扮(ふん)するのは、スーツと眼鏡の地味な姿の、“不可解”専門探偵・片無氷雨(かたなしひさめ)。得意分野はダイイングメッセージや現場の遺留品などから、動機や理由(=WHY)を読み解くこと。社会性に欠ける倒理とは違い、常識的な性格を持ち味としている。
「“地味眼鏡”と呼ばれる氷雨くんはすごく常識人」と感じたという西畑は、「僕自身も、なにわ男子の中では常識人の方なので、ちょっと似てるのかなと思います。実は物語が進んでいくにつれ、氷雨くんのちょっと変な部分も出てくるんですけど、そこも似ているんですよね。ただ、僕自身は推理に関しては苦手(笑)。なので、推理部分では氷雨くんを頼りながら、頑張っていきたいです」と意気込む。
相棒でありながらライバルでもある倒理と氷雨の不思議な均衡関係の中、折に触れていがみ合いながらも、探偵事務所「ノッキンオン・ロックドドア」のダブル探偵・共同経営者として手を取り合い、2人は奇妙な難事件に挑んでいく。松村と西畑は「映画 少年たち」(19年)での共演を経て、今回、連ドラ初共演にしてW主演となる。
互いの印象に関しては、松村は「大吾は事務所の後輩にあたりますけど、気付いた時には関西ジャニーズJr.でトップを走っていたので『カッコいいな!』と思っていました。そんなこともあって、自分が先輩という感覚もないし、バディ役も自然と演じられるんじゃないかと感じています。僕と違い、決めるところは決め、崩すところは崩す。メリハリを付けられるタイプなんです。そこはちょっと勝てなさそうだなって、ずっと思ってました。今回の現場では、切り替え術を見習いたいです。大吾は完璧に近い人という印象があるんですよ。なので『それは苦手なんだ!』とか、『そこに対してちょっと嫌な気持ちがあるんだ!』といった、人間くさい要素を勝手に見つけたいです」と、以前からよく観察している様子。