台本を読んだ際の印象は、「一話一話読み進めていって、こんなに面白いと実感できる台本もなかなかないというのが、最初の正直な印象でした。連ドラをがっつりやったことがなかったので、映画より長いスパンで主人公が展開していく感じというか、話が変わるごとに次へと転んでいく感覚が新鮮で、面白かったです。家族だけにとどまらず、ちゃんと作家としての七実っていうところまで踏み込んだり、ドキッとするところがたくさんありました」と述べる。
また、連ドラ初主演であることに関しては、「お客さん目線になるくらい面白い読み物として台本を読んでいたので、クランクインしてみて、主人公としての七実を意識するようになりました。常に動き回って、直接ストーリーの推進力になるタイプの主人公でした。出演しているシーンが9割みたいな感じだったので、物語を背負っていくという実感は、演じながらどんどん強まっていきました」と率直な心境を伝える。
そんな中、劇中で、10年近い期間を3カ月間で演じるという初めての経験をしたということで、「劇中で20代後半に差し掛かった時、高校時代を演じていた時は思ってもみなかった気持ちとか家族の状況に直面したり、フィクションとして演じているんですけど、本当に年を重ねている感じが自分の中に起きてくるんだなというのは、今までにない発見でした。最初の頃を思い返すとすごく昔に感じますし、子どもだった気もするし、3カ月なんですけど長いようで短いようで不思議な濃さのある時間でした」と新鮮な感覚を覚えた様子。