同日、バイデン米大統領は米債務不履行(デフォルト)の選択肢を排除するようマッカーシー下院議長に呼びかけ、「共和党議員の一角によるデフォルトの脅しは“極めて無責任”で、そうした脅しを排除することが不可欠」とし、米国がデフォルトに陥る事態となれば、「金利やクレジットカード金利の上昇を招き、住宅ローン金利は急上昇する」と警告した。

 米国ではこれまで米国債がデフォルトに陥ったことはない。このため、最終的には両者が歩み寄り、債務上限の引き上げが行われると楽観視する向きは多い。だが、米国債がデフォルト直前まで債務上限の引き上げ交渉が難航すれば、世界中の各市場は大きく動揺するだろう。

 米国では銀行の経営破綻が相次ぎ、金融システム不安が増大している。そこに財政問題が加われば、経済や各市場に対する影響は計り知れないものになる可能性を秘めている。