しかし、時代は移り変わり、中国が世界経済の中心的プレーヤーになると、台湾よりも中国と外交関係を持つ方が自国に優位となると考える国が増えた。中国もこのタイミングを見逃さず台湾追い落としの圧力を強めた。
ラテンアメリカでは2007年にコスタリカが、2017年にパナマが、2018年にエルサルバドルとドミニカ共和国が、2021年にはニカラグアが、そして今年はホンジュラスが、台湾と断交し中国と外交関係を結んだ。
台湾との外交関係を維持しているのは13の国だけとなった。人口が700万人に満たないパラグアイは、台湾にとって最大の外交関係国となる。台湾を側面支援したい米国にとっては、時代とともに複雑になる政策のもつれを一本一本ほぐしながらのラテンアメリカ外交が続く。