4月23日に投開票された5つの補選で、岸田自民党は4勝1敗と、数だけを見れば「好成績」だったが、内実は岸田首相が2度も入った和歌山を日本維新の会に奪われ、他も山口を除けばぎりぎり逃げ切ったというだけである。
だが岸田首相は、この結果を踏まえてG7サミットを終えたら解散に打って出るつもりだといわれるが、本当か?
その岸田総理の胸中について、政治ジャーナリストの青山和弘はこういう。
「千葉5区や大分、山口2区が接戦だったことから、現段階で“解散するような雰囲気じゃない”という声が自民党内で出ています。一方で解散時期を総裁選に近づけたほうがいいという意見に対し、岸田総理は以前、周囲に“選挙は勝てばいいだろう”と牽制するように語っている。早期解散と秋以降の解散をひとまず両睨みで戦略を練るのではないでしょうか」
岸田はゴールデンウイーク中にアフリカ諸国をめぐる外遊を予定しているが、その外遊に不安があると、ある官邸関係者がこう話している。
「以前、ある政界関係者が“G7もいいけど、グローバルサウスにも目を向けねば”と総理にアドバイスしたんです。ところが、総理は“え? グローバルサウス?”と聞き返すほど、イマイチ重要性を理解できないでいた。にもかかわらず、後日、自民党の役員会で“グローバルサウスの声に耳を傾け、関与を強化していくことが重要”だとドヤ顔で言うようになって……。にわか勉強でなければいいのですが」
岸田首相の悪いところは、熟慮をせずに、思い付きで口から出まかせにしゃべってしまうことである。軽さもここまでくると“害悪”だと思う。
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