「ドキュメンタリーとして日常を切り取りながら、まるでフィリベール監督が禅のお坊さんのようにずっと禅問答をされている。私たち観客もそれと一緒にたゆたうような感覚の作品で、観終わった後もずっと思いを巡らせられるような作品だと思います」(内田)
フィリベール監督は「「アダマン号」はフランスの精神医学の現場でもユニークな存在」とした上で、本作に込めたメッセージを語っていた。
「精神疾患を持つ人たちに対して不信感を持ったり、暴力的な怖い人たちなんじゃないかと思ったりするかもしれませんが違うんです。非常に感受性が強い一方で、やはり少しか弱いところを持っている。それこそが私たちとの共通項であり、だからこそ彼らの姿が私たちの胸を打つんじゃないかなと思います」
『アダマン号に乗って』は、4月28日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて全国公開中だ。