家康との出会いのシーンでは、板垣の美しさ、美少年ぶりが話題に。「初めて台本を読んだ時、家康との出会い方に衝撃を受けました。特に印象に残っているのは、家康を殺そうとして捕らえられた後、遠江の民がどう感じているか、思いの丈を家康にぶつけるシーン。彼自身も家族を失い、激動の幼少期を過ごしましたが、自分のことだけでなく、乱世に生きる人たちの思いや苦しみを代弁しているようにも感じました。虎松(直政の幼名)は、親も失い、家がめちゃくちゃになり、殺伐としたものを見て育ってきた。家康と対峙(たいじ)した彼には相当な覚悟があり、自分自身も死ぬ覚悟すら持っていたと思います。そんな中、家康は自分の命を狙った虎松をおとがめなしで逃がしました。生きるか死ぬかの世にこんな人がいるのかと、虎松も驚いたと思いますし、その上で『自分が変わるから見ていてくれ』と言われるなんて…。逃がしてもらってから家康に仕えるまで時間はあきますが、その間も虎松は家康のことを考えていたでしょうし、心ひかれただろうと思います。つらい幼少期を過ごしたからこそ、この時代に必要なのはきっと家康のような人だと感じたでしょうし、あのシーンは演じていてグッとくるものがありました」と強い思い入れを持って撮影に臨んだことをうかがわせる。