本作でオルガの短い生涯は、モノクロの硬質な映像で描かれる。オルガ(ミハリナ・オルシャニスカ)は裕福な家庭で生まれたが、厳格な両親からは愛情を感じることができず、無口で内向的な少女へと育っていく。13歳のときに精神安定剤を大量摂取し、自殺未遂騒ぎを起こす。精神病院へと収容されるが、病棟内でいじめに遭い、性格はますます歪んでしまう。
家族のもとを離れたオルガは、仕事を転々とした後、ドライバーとして働くようになる。職場で知り合った美しい女性・イトカ(マリカ・ソポスカー)との交際も始まる。だが、イトカとの恋愛期間は長くは続かなかった。タバコや薬の量が増えていくオルガだった。
母親や精神科医に助けを求めようとするオルガだったが、誰も親身になって彼女に向き合おうとはしない。不幸な生い立ちをを持つ年上の男性・ミラ(マルチン・ペフラート)と仲良くなるも、彼もまたオルガの前から去ってしまう。疎外感に悩むオルガは、犯行声明の手紙を新聞社宛てに投函。そして、ついにオルガはトラックのアクセルを踏み、バス停留所の人混みへと走らせる――。
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