〈将来の夢は、パティシエか発明家です。もしパティシエになったらいろんなお菓子を作りたいです。食べた人が秘密にしておきたくなるお菓子をいっぱい作りたいです〉
だが、「ここ数年はもっぱらニートみたいな生活をしていたようです」(社会部記者)
母親との関係はよかったようだが、父親とはうまくいかなかったようだ。
「運送業の『赤帽』をもともと一人で営んでいて、自宅のある川西市の隣、伊丹市の麺類製造業者の工場に出入りして、朝早くからうどんを運んでいましたよ。仕事のことを“シノギ”なんて呼んでいましたね」(同)
父親は目下、家族と別居中だが、近隣住民も以下のように証言する。
「実は木村さんの家が移り住んできてから、しょっちゅう怒鳴り声が聞こえるようになりました。モノを投げたり、落とすような物音がして、うちは夜中に目を覚ますことも。ただし数年前にご主人が姿を消してからは、そうした物音は一切しなくなりましたね」
家庭内の家族の問題が木村の性格に影を落とさなかったのだろうか。
新潮、文春ともに木村の実父にインタビューしているが、ここは文春から見てみよう。
木村容疑者の父方の祖母の家を訪ねると、彼の実父が出てきたそうだ。
「そう、隆二の父親、何も話すことなんかないからね。隆ちゃんも、もう大人だから。本人がやったことでしょ。なんで親のところに来んの? あなたも人の子だったら、こんなときの親の気持ちぐらい分かるでしょ。仕事なのはわかるけど」
――そんなことをするようなお子さんではなかったと話す人も多いのですが。
「やっちゃったんだから、そんなことするようなお子さんだったんだよ。あの安倍さんの、奈良の何とかさんと同じでしょう」
容疑者の自宅近隣の取材では、両親は5年ほど前から別居中とも、すでに離婚したとも囁かれていたが、それゆえか、どこか他人事のような突き放す口調だ。