【推しの作家さま】「どうする家康」古沢良太

信長、秀吉相手に、どうする家康!?

　さて、物語も新章へと突入。情けなさが目立った家康も、天下を巡る争いに巻き込まれていく中で、次第に成長を見せてくれそうだ。とはいえ、この後、家康の前に立ちふさがる「どうする」案件は、これまでよりさらにハードかつシリアスで、パワーアップしていく。家康と家臣団はこの難題にどう立ち向かっていくのか。なかなかに前途多難。カッコいい松本も、そろそろ見たいものだ。

　そして、この大河の大きな特徴といえば、いわゆる三英傑（信長、秀吉、家康）の共演シーンが異常に多い。互いに比較されることの多い三英傑の描かれ方の変化も見どころの一つだろう。ここまで過剰にニヒルに描かれている信長（岡田准一）と、過剰に下品（!?）な秀吉（ムロツヨシ）。そう考えると、ここまでの家康も過剰に情けなく描かれていたのかもしれない。この3人が、このままで済むはずはない。3人の関係がここからどう変わっていくのか。古沢氏の描く新しい戦国大河の景色に、大いに期待しよう。