こういった試みはインドの音楽業界ではいち早く取り入れられていて、近年、YouTubeで注目されて歌手になるパターンが急増している。
ボリウッドのプレイバックシンガーとして人気急上昇中、テレビにラジオにひっぱりだこのヨハニ(Yohani)も、もともとはスリランカのYouTuber。それをきっかけにラッパーとして歌手デビューし、ボリウッド映画『Shiddat』(21)で念願のプレイバックシンガーになったのだ。今後、ヨハニもシャーリーのように女優デビューするかもしれないと思わせるほどのアイドル的存在となっている。
デジタル化が進み、誰もがネットにアクセスできる環境になったことで、いちいちプロダクションを通さなくてもインディーズとして映像作品を発信することが可能となった今、それに負けないようにボリウッドやコリウッド(ネパール映画の総称)といったメジャーシーンも多様性を求める傾向にある。そのために、外部からどんどん新しい才能を発掘していこうという流れになっているのは時代の必然ともいえる。
これは業界全体に言えることだが、次のフェーズとして多様性に満ちたZ世代の俳優たちがどう映画界を変えていくのかが楽しみだ。
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