神澤もお手伝いに行きましたが、各党、各候補に「ドラマ」があるんですよ。今回は6期以上も務めた70代以上の超ベテラン候補の半数近くが落選していますし、大物議員の二世も落ちています。親の威光をふりかざすようなことをすればやっぱり嫌われるんだなーと実感しました。

 大阪の府・市ダブル選挙は維新が勝利しましたが、これは自民が降りたからでしょう。地元では吉村洋文知事の人気は不動ですから、知名度の低い大阪市長選に集中すべきだったと思います。自民党大阪府連は自民党市議の女性候補には推薦を出さずに「自主支援」として、女性候補は離党して選挙に臨んでいましたね。

 奈良県知事選挙は維新の候補が当選しましたが、これは自民の内紛ですよね。維新の新人・山下真候補は26万6404票、自民奈良県連推薦の平木省候補は19万6729票、そして自民党の二階俊博元幹事長と茂木敏充幹事長が推した現職の荒井正吾候補は9万7033票の得票でした。

 自民が平木候補だけなら「19万6729票+9万7033票=29万3762票」で勝てたのに、そんな算数もわからず、党内で調整ができずに自滅したのです。奈良県は自民党が強いといわれているので、これは痛手だと思います。

 あとは高市早苗大臣の「暴走」も気になりましたね。「総務省文書捏造問題」で自民党支持層の票を減らしたようですし、何より党内で「統一候補擁立」をがんばるべきではなかったでしょうか。平木候補は総務相時代の高市大臣の秘書官を務めたこともあるそうで、まあ身内ということでしょうが、党内での不信感は強まってしまいましたね。