ギャンブル狂いの麻酔科医・残高役を演じる小澤は、開口一番「残高、という、役者人生で初めてお金の状態を表す役名をいただきまして、本当に身の引き締まる思いです」と会場を沸かせた上で、「ギャンブル狂いのせいで奥さんと別れて、かわいい娘とも会えない駄目な役柄を演じています。今回、本当にカンパニーのチーム力がすごくよくて。特に、乃愛ちゃん、あえて白山乃愛さんと呼ばせていただきますが、乃愛さんが本当に芝居経験が0のところから、こんなにいい表情するかっていうのを毎回毎回びっくりしながら見ています。本当にそこに注目してもらえたら。親戚みたいな感じですね。親戚のおじさんみたいな感じでとてもうれしいので、ぜひ見てください」と、白山に対してまさに家族のような温かなエールをおくった。
ウナギが大好きなオペ看護婦・うなぎ役を演じる斉藤は、「最後に何かをしゃべるというのがこんなにもつらいものかということを、今ひしひしと感じています」と笑いつつ、「ウナギの名店を食べ歩くのが好きで、ホストクラブ通いをこよなく愛する強力なキャラクター」と役柄を紹介。そして、「皆さんのお話を聞きながら、あらためて、それぞれの役が人間のいろんな感情や状態、それは使命感であったり、才能であったり、幸せ感であったり、あるいは自分の中の弱さを隠した元気さだったりを表す役割を担っているなということを感じました。なおかつ、それぞれのキャラクターがみんな実は陰に隠しているものを持ちながらも、表に出てくるものにはすごくテンポ感のよさとかグルーブ感とかがあります。基本は、10歳の女の子が天才外科医という、ある種、言葉として合っているか分かりませんが、荒唐無稽ともいえる設定。そのリアリティーのないところから、どんなふうにしてポップで面白いお話を作っていくかというのは、精緻な物語づくりを要求されると思うんです。演出、編集などはもちろんですが、役者の本気度にもかかってくると思うので、グルーブ感やスピード感のある格好いい面白さみたいなものも一緒に作り上げていけたら、と撮影しながら感じています」と、作品への思いを明かした。
白山とのバディ感について問われた坂口は「撮影はいろんな場所でしていますが、これは僕だけじゃなくて全体に共通していることだと思うんですが、ストーリーの中で重要な部分を担う、手術シーンでは張り詰めた緊張感もあるんですが、カメラが回ってないところでは、みんなでどうシーンを構築していくか話し合ったり、それはとても風通しがいい現場になっていると思う。大変な手術シーンは大人チームで、どう見せればいいか考えながら演じています…あれ? バディ感でしたよね」とコメント。