腰痛持ちだから座っているのが苦痛、あぐらの姿勢で座ると腰やヒザが痛くなる、という人でも瞑想してみたいと考える人は少なくありません。

痛みや苦痛を我慢してでも瞑想した方がいいの?

腰痛もちでも不快感なく瞑想する方法はないの?

この記事ではヨガインストラクターの筆者が、腰痛持ちの方でも快適に瞑想するための練習方法についてご紹介します。

腰痛持ちでも座って瞑想すべき理由

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

腰痛のレベルや状態にもよりますが、基本的には腰痛がある人でも瞑想は座って行うことが推奨されています。

そもそも瞑想は睡眠とは異なり、眠ってしまっては瞑想になりません。

しかしほとんどの人が仰向けになる=「眠る」という習慣がカラダに身についてしまっているため、仰向けになった途端に睡魔に襲われ、瞑想をしているつもりでも気がついたら寝てしまっていた、ということになりがち。

そのため、初心者であれば短い時間でいいので座って行う瞑想を練習した方が効果を体感でき、瞑想そのものが上達していくのです。

腰痛持ちでなくても瞑想でなくても「ただ座る」ことは難しい

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

瞑想に近いものに「座禅」がありますが、私のように腰痛はなく日頃から瞑想を練習していても、お寺などで「座禅会」に参加すると足がしびれたり、座り直したくなったりしてなかなかじっと座ってはいられません。

つまり、腰痛持ちでなくても「ただ座る」というのは簡単なことではないのです。

そして「ただ座る」ことの難しさを感じるたびに、「ヨガはよく考えられているなぁ」と感じます。

どういうことかというと、ヨガでは「ポーズ」の後に「呼吸法」を実践し、その後に「瞑想」をするように練習の順番を指示しているからです。

快適に座るためにはカラダを整える必要がある、だから先にポーズをする

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

具体的にはヨガの教えの「八支則アシュタンガ」というものがそれに当たります。

ヨガの基本的な教えで、我々が日々ヨガをどのように実践していくべきかを示し、八支則アシュタンガで示された段階を踏んでヨガを実践することで、ヨガの最終の目的である「悟りサマディ」に到達すると教えています。

私たちは誰でも日常生活の中でストレスがあったり、カラダの使い方の癖があったり、筋肉や骨格にコリや歪みがあるため、安定して座ることが難しい状態になっています。

快適に座るための八支則アシュタンガの順番
  1. 日常生活を穏やかに営む。
  2. ポーズでカラダを整える。
  3. 呼吸で心や頭を落ち着かせる。
  4. はじめて静かに座ることができるようになる。
  5. 瞑想に入れる。

ですから、原則としてヨガのクラスでも瞑想は最後に行います。

クラスの最初から瞑想できる人であれば、クラスに参加する必要はないのです。

つまり、腰痛持ちの人ほど、ポーズで心身を整えることで「座る」ことがスムーズになる可能性が高いのです。

私自身も日頃のセルフプラクティスではまずは軽く呼吸を整えてから、ポーズ、呼吸法、瞑想と順番を守っています。