レギュラー番組になっても、今までとは変えない

――昨今のバラエティはカチッと作り込んだ番組だけでなく、強い演出がない、なりゆきに近い番組も好まれる印象です。今後、そういう番組は増えていくと思われますか?

冨田 う~ん、どうだろう……。たぶん、増えていくんでしょうね。というのも、小細工が効かない時代になってきているので。もちろん、作り込む番組もいいと思うし、僕も演出を担当している『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)では、そういう作り方をしているので。ただ、それとは違うパターンとして、素をそのまま見せるところをおもしろがってくれる人は多いですよね。

――カチッと作る番組は、『ぐるナイ』もそうですし、今のテレビだと『水曜日のダウンタウン』(TBS系)もそうですよね。

冨田:やっぱり、熱量だと思うんですよね。こだわって作った番組は、作り込んでいてもそうじゃなくても受け入れてもらえると思うし、その熱量に触れてもらえれば、見ている人の「いい!」というスイッチが入ると思うんです。だから、「いかに熱量を注いだ番組なのか」が大事なのではないかと。

 たとえば、4月からレギュラー化が発表された『私のバカせまい史』(フジテレビ系)も、熱量がものすごいですよね。『水ダウ』もそうだし、熱量を感じる番組はすごく魅力的だと思っていて。だから、そういう番組が増えていくというより、そういう番組が残っていくんだろうなと思います。