妊娠63日以下の18歳から45歳の女性120人を対象に実施された、メフィーゴパックの国内第Ⅲ相臨床試験の結果によると、ミソプロストールの投与後、24時間以内の人工中絶成功率は93.3%だったとされている。

 アフターピルのオンライン処方、OCT化(処方箋なしで買える市販薬化)など制度拡充を求めて、国内外市場・規制のリサーチや情報発信を続ける内科医・山本佳奈氏は、「妊娠初期の中絶法として、女性の身体的・精神面に影響が大きい掻爬(ソウハ)法を使った手術以外の『内服薬』という選択肢が新たに加わることはメリットが大きい」と一定の評価をする。

 一方で「審査されている薬剤(メフィーゴパック)は決して新しい成分でできたものではない」とし「80カ国以上で承認されており、世界ではすでに広く使われている」と実情を説明する。

 同様の成分を使った経口中絶薬は1988年時点ですでにフランスで初承認されており、その後、多くの国で使用されるようになった。また世界各国では中絶手術に関しても90年頃から金属の器具を使って胎囊などを取り出す「搔爬法」から「吸引法」に切り替わり始めている。