厚生労働省は3月の議題として2度開催する薬事分科会を開き、人工妊娠中絶のための経口中絶薬(飲み薬)を承認するか否かの意向を示す予定とされていた。だが、事前に募集していたパブリックコメントが1万件以上と想定外の数が集まったことで、審議の見送りを発表した。4月以降に改めて審議する予定だという。
現在、国内初の経口中絶薬として審査されているのは、英企業・ラインファーマ製「メフィーゴパック」だ。
メフィーゴパックは、妊娠継続に必要な黄体ホルモン(プロゲステロン)の働きを抑制する「ミフェプリストン」と、子宮を収縮させる働きがある「ミソプロストール」を組み合わせて飲む経口中絶薬。妊娠63日以下の人が使用可能で、ミフェプリストン錠1錠を飲んだ36~48時間後に、ミソプロストールバッカル錠を歯茎と頬の間に2錠ずつ30分間静置して溶けずに残った錠剤は飲み込む。
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